開聞岳のふもとに広がる 香料園

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先日は とても貴重な体験をしました。

私はここ鹿児島に生まれ、1度も鹿児島を離れることなく育ちました。

祖母の家もあり私のルーツといってもいい開聞岳のふもとに

日本最古の天然香料のお店があります。

1度母に連れられ、行ったことがありますが

正直今まで意識したことなかったのが本音です。

 

少し前に大好きな先生に蒸留体験に誘われ 開聞山麓 香料園で

人生初めてのティートリーの蒸留体験をしました。

場所は鹿児島市内から車で1時間半ほどかかる 開聞岳の近くにあるハーブ園で

緑豊かな木々に囲まれている空気のきれいな場所にあります。

この日は 13時に集合し、早速ティートリーの伐採からお手伝い。

 

オーナーの宮崎さんよりとてもとても広いハーブ園内の紹介を受けます。

中でもここ 香料園で有名な芳樟。

リナロールと呼ばれる鎮静効果が見込める成分を多く含み

天然で品質もよかったため当時はここ鹿児島の天然香料がフランスに輸出されていたのだとか。

ただの落ち葉をくしゃとしただけでほんのり甘い香りがしたことでさえ感動!

他にも レモングラスやローズマリーの葉の香りを実際に感じながら

ティートリーの畑へ向かいます。

 

オーストラリアの先住民が使っていたのが始まり といわれる清涼感と甘さの感じるティートリー。

人生で初めて見るティートリーの木は思いのほか低い木だなぁという印象。

それもそのはず、ティートリーの木は割と若い木のほうが油分が多く取れるそうです。

 

今回は15名弱で150㎏のティートリーの葉を集めます。

枝からティートリーの葉をそぎ取りますが これが大変な作業でした。

汗を滲ませながら作業を続け、40分ほどで

段ボールいっぱいのティートリーを最終的に100㎏集めました。

その後、待ちに待った蒸留工程です。

工場には大小さまざまな蒸留窯が3つ設置してありました。

蒸留窯は古いものだと80年前から使用しているようで、

一時期は香料産業が衰退し 稼働しなくなった時期もあると聞きましたが

親子3代 代々受け継がれていることを聞き歴史を感じました。

 

大きな蒸留窯2つに収穫したティートリーの葉を入れて、水蒸気で蒸していく作業。

アロマの教科書では必ず出てきますよね 水蒸気蒸留法です。

精油はほとんどこの方法で採られていることが多く、1回で採れる量は限られています。

もちろん理屈は分かっていたんですが、

教科書で見るのと実際に体験するのとでは全然違います。

 

ちなみに、ティートリーの葉100㎏に対して精油はその1%

つまり1ℓしか採れないそうです。

今回は実際に伐採からお手伝いをしたので、

「あれだけ集めたのに たったこれだけしか採れないのかぁ。」と

少し残念な気持ちを感じると共に

普段何気なく手にしている精油への感謝の気持ちがこみ上げてきました。

 

蒸気を入れて15分ほどすると 取り出し口から液体が出始まます。

ティートリーのさわやかな香りが工場内に広がり 参加者の気持ちも高まります。

今回は101㎏に対して約1,700㏄の精油が抽出されました!

 

採れたてのティートリーの精油は

無色透明で 少しとろっとした粘度を感じさせます。

少しのガス臭と青臭さが強く いつもの香りではありませんが

ほのかにティートリーのすっと鼻を通る清涼感と甘さを感じる力強い香りでした。

ここから何度か濾過させて、実際は1年ほど寝かせてから出荷するそうです。

 

取り出し口からでてくる液体は ティートリー水とティートリーの精油に分かれます。

親油性の高いティートリーの成分はティートリーの精油になり

親水性のティートリーの成分はティーツリー水(芳香蒸留水)になります。

 

1時間ほどで蒸留も終わり、

最後は窯に入っている熱々のティートリーの葉をスコップで掻き出す作業。

この葉もほのかに香りがしましたが 少し水分を含んでいるからか重く

最後の最後まで重労働でした。

 

今回初めて精油ができる工程を目の当たりにし

私が普段何気なく使用している5mlの精油、これができるまで

どれだけの自然や人の手がかかっているのだろうと考えるきっかけとなりました。

 

何よりオーナーの宮崎さんの

「アロマって実は農業なんです」の言葉が心に響きました。

私は きれいに包装された出来上がった精油瓶を扱います。

「精油はいいお野菜を摂るのと一緒ですよ」と伝えますが

今回 本当の意味での精油の価値を感じた気がします。

 

香りが私たちに届けるものは 本当に数多く

一言では言い表せられません。

小さな精油瓶1つには植物の生命のエネルギーがたくさん詰まっており

私たちはそのパワーをいただいています。

そんな精油たち、今までも大切に扱ってきましたが

今までよりさらに精油の最後の1滴まで大事に扱いたいと感じた1日でした。

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